専門学生時代の頃です。
この日は学校で資格試験の合否があり、今まで何度も落ちてきたのですが、何と合格していたのです。あまりの嬉しさに早く帰って母親に知らせたかったので、猛スピードで帰りました
駅からは自転車で帰ります。途中、自宅近くの十字路で事故に遭いました。
信号は赤でしたが、早く知らせたかったので信号無視をしてしまいました。左右の確認はしませんでした。ミラーを見て車が来ていなかったので、飛び出しました。その瞬間、すぐ右から赤い車が目に入りました。
ほんの一瞬の出来事だったのに、スローモーションのように、その瞬間を記憶しています。
ミラーに確認できないほど車は近くにいました。ぶつかる瞬間もう駄目だと思いました。死ぬんだと思いました。
合格を知らせるはずが、こんな事に。
車の上に乗り上げフロントガラスに頭から、突っ込みました。気を失っていたので瞬間は痛みや記憶がありません。しばらくして気が付くと景色の色が違いました、誰もいなくて、自分で動けませんでした。
死んだんだと思いました。
ずっと、ここに留まっているのかと思うと怖くなりました。そのうち、遠くから、しっかりして、大丈夫?という声がだんだん大きくなってきて、次の瞬間、猛烈な胸の痛みと頭の痛みが襲ってきました。
車の横にうつ伏せで倒れていました。救急車で運ばれましたが、不思議な事に身体は何ともなく、車のフロントガラスは、粉々だったのに運が良かったんだと思います。警察でも死んでても、おかしくない状況だったと言われました。
あの時、大きな声で呼びかけてくれなかったらと思うと背筋が寒いです。今でも寒い時など、打った箇所が痛みます。もう二度と信号無視はしないと決めました。