よく回りを見て

私が小学生の時、1つ上の兄が事故にあったお話です。その日の兄は、髪の毛を切りに行くため自転車で近くの床屋さんまで行きました。兄が出発して30分くらい経つとピンポーンとインターホンの音がしました。母が出ると少し深刻そうなお話をしていました。話を終えて居間に戻ってくると「兄が車とぶつかった」と言っていました。よく話を聞くと、自転車で床屋さんに向かっている途中にスーパーがあったのですが、車がスーパーから出るタイミングで兄の乗った自転車が通ることに気が付かず接触したとのことでした。幸い軽いかすり傷をつけたくらいで大きなケガはしませんでした。兄は接触した車の運転手に謝罪したいからということで自宅の住所を相手に教えてそのまま床屋さんに行ってしまったことでした。運転手の人は住所を頼りにそのまま我が家に来て謝罪しに来てくれました。その後兄は何もなかったかのように髪の毛を切って帰ってきて、事故なんかしたのかと思うくらい元気でした。事故を起こした運転手は後日改めて我が家にきて謝罪してくれました。運転手の方はとても丁寧に謝罪をしてくれたのを子どもながらに見て思いました。事故の原因は運転手が自転車に気が付かず進んだことです。運転手も悪いとは思いますが、自分が大人になり親になって思うことは自転車側も車が出てくるのを気が付いてないのも多少なりとも原因ではあると思いました。子どもは回りを見ないことがよくあります。特に自転車に乗っていると回りを見ません。兄も恐らくですが車が出てくるのを見ていなくてあのような事故が起こったと思います。事故が起きたところは見通しは悪くないです。お互いしっかり回りを見ていれば起きなかった事故だと思います。このことを私は忘れずに子どもには口酸っぱく回りを見るように話しています。事故は一つ間違えると簡単に人の命を亡くしてしまう恐ろしい出来事です。ちょっとした確認を忘れずにこれからもやっていこうと思っています。

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